京葉線の停車駅問題と房総特急(さざなみ、わかしお等)の全車指定席化

2024年01月20日
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千葉で働き、千葉で住む人としてどうしても気になる問題。
「京葉線の停車駅問題」
「房総特急の全車指定席化」
特に、前者の問題は、熊谷知事、千葉市の神谷市長もかなり声を上げています。
そもそも、どうしてこんなことになるのでしょうか?

京葉線が産声を上げたころ

京葉線は、1986年に【西船橋-千葉みなと】間で運行を開始しました。
私の知っている京葉線は、まず、人が乗っていないイメージがありました。
当時、千葉みなと駅に行くのに、行く手段がない!という路線だったことを覚えています。
今は、モノレールが通っていますが、これもだいぶ後になって開通したもので、
当時中学生だった私が、この電車は何のためにあるのか、あまり理解していなくて
千葉みなと駅まで京成バスで行って、電車に乗ったことを覚えています。

数年後の全線開通(東京―蘇我)

数年後に蘇我まで開通し、また東京方面も新木場まで通り、高校の時は稲毛海岸駅を
使ったこともありましたが、それでも当時は東京駅まで通っていなかったことがあり、
まだまだ、混雑はそこまでではなかったことを記憶しています。

東京駅まで延伸して、全線開通した時に初めて、特急や快速の設定がされました。
当時の設定は以下の通りです。

見ていただいてお分かりだと思いますが、海浜幕張通過しています。
そして、土日は並行で走る武蔵野線の快速が葛西臨海公園に停車していたような気がします。。。

個人的には、京葉線が全線開通したことよりも、今まで全列車「千葉駅」に停まっていた房総特急のうち
さざなみ、わかしおが京葉線回りになってしまい、千葉駅に来なくなったことにショックを受けたことを
記憶しています。

海浜幕張駅は、今とは別物だった・・・

ほどなく、海浜幕張駅が快速停車駅になり、そして、いつの間にか特急も停車する駅になりました。
もちろん私が車内販売やっていたときは、海浜幕張はようやく快速停車駅になったばかりだったので、
特急は全く停車せず、京葉線内は蘇我を発車すると、全駅通過していました。
そして、千葉みなとや南船橋に快速が止まるようになったり、
そのタイミングと前後して、今回話題の「通勤快速」が運行されました。
蘇我を出ると、八丁堀、東京しか停まらなかったと思います。

最近は、幕張豊砂駅が新たに開業したりして現在に至ります。
そして、今回この問題が起こります。

そもそも、現在の停車は以下の通りです。

見ての通り、現在は「快速」って言っても停車駅がかなり多くなっております。
最初の停車駅と比較してもらうと、一目瞭然ですね。

そして、今回の騒動が起こる

今回、JR東日本が3月からのダイヤ改正を12月15日に発表しました。
内容はこちらからご確認ください。
さまざま書いてありますが、ここで問題になっているのが、朝夕の通勤快速及び快速の廃止です。
特に朝、京葉線の蘇我方面から東京に行く快速は、内房線から来るものが2本、
外房線から来るものが2本あり、そのうち1本ずつが通勤快速になっています。
それを、今回廃止するという事です。

そもそも、内房線。外房線直通の2本ずつを廃止にするという割には、
知事はまだしも、千葉市の神谷市長が随分言っているな、ということを最初感じました。
現在、朝の東京方面直通の内房線は、京葉線回りが3本、総武線回りが5本
外房線が、京葉線回りが4本、総武線回りが3本になっています。
その中で、京葉線の通勤快速が各1本あり、同じ直通の各駅と比較して、
内房線で君津から東京で4分、外房線で上総一ノ宮から東京で8分早いです。

現状のポイントは?

朝のこの時間でのこの差は大きいと言えば大きいですが、実際のポイントはそこではなく、
「通勤快速」という響きと、東京駅までの最短の所要時間の表記の問題なのかなとも感じます。
内房線は君津駅発の通勤快速の25分後に発車するさざなみが、東京駅に9分後に到着します。
そう考えると、JRがやろうとしていることも分からなくはないと思います。
もちろん、神谷市長が言っていることは、そこだけでなく、朝夕のそれ以外の快速列車の全廃で
通勤以外の海浜幕張への影響を話しています。各駅で海浜幕張へ行くと東京から35分程度かかるので、
快速より、5分くらい所要時間がかかります。これも、時間という点ではなく
「快速」という言葉が持つ響きなんだと思います。

JRがまさかの方針転換

しかし、ここに来て、JRが方針転換をしてきました。
1月16日に、朝の通勤快速と快速を廃止するという流れから、快速を残すという発表になりました。
6時台の快速が復活となりました。
詳しくは、こちらから。
発表から、1ヶ月足らずでの方針転換となりました。
これは、自治体の声が勝ったのか、妥協したのか。。よくわかりませんが、随分早いなという感想です。
千葉市長はその回答にも納得していないということですが、この先どうなるか見ものです。

もちろんこれは、朝の通勤快速だけに限った話ではなく、他の朝夕の快速も影響しているので
簡単に決着とはいきそうもありませんね。

房総特急の全車指定席化

そして、その話題に隠れていますが、私としてもう一つの大きなポイント、房総特急の全車指定席化です。
詳しくはこちらから。

実は、こちらは10月に発表されていた内容ですが、あまり話題になっていません。
全車指定席になるのは、一つは確実に特急券が割高になります。
(指定席の料金が決まっているため、自由席に乗っていた頃と比べると高くなります)
もちろん、それを目立たせなくするため、JRも精一杯の工夫はしていますが、
えきねっとの会員登録をして、事前に申し込みが必要という事で、今までみたいに「ちょうど特急が来たから乗っていこう」
というような判断はしづらくなります。
ましてや、今までみたいにホームで特急券を買うとか、車内改札から520円払って自由席に乗るという時と比べると
完全に割高になり、また、指定という事で適当に座ることが出来なくなり、これは一種の賭けのような気がします。

果たして、利用者がついていけるのか

もちろん、普段からスマホで「えきねっと」を使い慣れている人なら、それほど苦にはしませんが、
こういう電車に乗っている方の年齢層は、割と高め。使いこなすのが難しいような気もします。
3月16日からの改革に果たして利用者がついていけるのか、見ものですね。

どちらにしても、我々利用者が、切符を買わずに自分で席を予約して乗るという状況に
ついていけるようにしなくてはいけないのかもしれません。

私的には、20年以上前に車内販売で乗っていた特急たちが、まさか全車指定になる日が来るとは
思いもよらなかったですが。このまま縮小傾向にならずに利用者が増えてくれることを願って
今回の改正を見てみようと思います。

今回は、千葉に関係のあるダイヤ改正の話題でした。
いつもは3月のダイヤ改正でも一般の利用者は目もくれないような話ですが、かなりニュースになっていたので
こちらでも取り上げさせていただきました。
いずれにしても、千葉の発展のためにJRも市長も頑張っていらっしゃるので、将来に向けて
いい形が作られるといいですね。