「千葉市立稲毛高等学校・附属中学校」から、「千葉市立稲毛国際中等教育学校」へ

2023年08月12日
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暑い夏が続いていますね。
この時期、受験生は夏季講習などで大変な時期ですね。
最近は、大学受験、高校受験が大変なのはもちろんですが、中学受験をする人も増えてきていますね。
なぜなら、中高一貫校が多くなってきているので、高校受験なしで6年間同じ学校に通う人が増えてきているのが要因でしょうか。

【中等教育学校】って知っていますか?
あまり聞き覚えのない名称ですね。
中学校の過程を「前期」、高等学校の過程を「後期」として一貫して教育するシステムです。

 

中等教育学校と中高一貫校の違い

中高一貫校と同じじゃない?って思う人も多いと思いますが、中高一貫校では3年間で「卒業式」、同じ学校なのにその1カ月後に「入学式」があり、中学校の3年間と高等学校の3年間は違うものと定義づけられています。
中等教育学校は最初から6年間なので、教育計画が普通の中学校、高等学校と異なる計画を立てることが出来ます。
1998年の学校教育法の一部改正で、99年に「中等教育学校」が誕生しました。
しかし、それほど一気にこの流れが進んだわけではなく、徐々に徐々に増えてきているようです。
現在、国公立、私立合わせて全国で57校(2022年現在)あります。

 

千葉県での中等教育学校

千葉県でも、2022年より市立稲毛高校、稲毛附属中学校が改編し、「千葉市立稲毛国際中等教育学校」と変わりました。
今後、市立稲毛高校に高校から入学することもできなくなり、中学校から6年間同じ仲間と過ごすことになります。
定員は160名です。
ただ、来年の入試までは高校から入ることもできます。
そういうこともあり、残念ながら昨年は高校からの入学志願者が1次では定員割れを起こしています。
「稲毛高校」という名称がなくなってしまう以上、定員割れを起こすのも致し方ないのかなって思いますが、非常に寂しいことです。
なぜ、こんなに思い入れを持って話すかというと、筆者が稲毛高校(以下:稲高)卒業生だからです。

 

稲高の歴史

稲高は、千葉市立としては、市立千葉に次ぐ2番目の高校であり、1979年が一期生になります。
1990年から国際教養科が出来ました。
国際教養科は、当時の新しい建物での授業だったので、当時普通科の在校生だった私にとっては、国際教養科は「できる人たち」「うらやましい」というまなざしで見ていました。
2007年より附属中学校ができ、内部進学者と高校から入ってきた人たちが一緒になって高校生活を送っています。
卒業生として有名なのは、「小島よしお」、元AKBの「入山杏奈」などがいます。
千葉県なので、高校野球は私立か市船か習志野しか甲子園に行けませんが、第1回の21世紀枠の47都道府県の候補に選ばれ、その中でも最終候補の9校に残って、新聞の一面を飾ったこともあります。(残念ながら甲子園はいけませんでしたが)
夏の千葉県大会でも、稲高は2006年には、その年の選抜にも出場したロッテの唐川率いる「成田高校」に勝つと、その後も「木更津総合」「市立船橋」を相次いで撃破し、県大会ベスト4に進出したことがあります。

 

なぜ、稲高が中等教育学校になったのか

それでは、なぜそんな稲高が、中等教育学校に変わったのでしょうか。
様々な情報から紐解いてみます。

〇千葉県初の試みとしての意義
〇附属中からの一貫教育が上手くいっているため
〇もともと中高一貫校だが中高の学習内容で重なる部分が多く、6年間の一貫教育なら高1の内容を中3で行える。
(今は、高校から入学してきた人と中学から内進で上がってきた人の勉強の進度が違うため、高校1年・2年はそれぞれが別のクラスで授業を受けている)
〇ベースとなる人間性も6年間でじっくり取り組むことで、養いやすくなる。

附属中が出来て15年程度たち、いい面が増えてきた一方で、いろいろなひずみも見えて来て、転換期が来ていたということでしょうか。

2024稲毛学校案内.indd (city.chiba.jp)

では、実際の転換期の渦中ですが、実際の内部の人はどのように見えているのでしょうか。
3月卒業生と現在稲毛附属中学校に在籍している人に話を聞いています。

 

稲毛附属中から稲毛国際中等教育学校に完全移行するにあたって

質問してみました。
1.ここ1年でどのように変わってきていますか?
2.6年間通う意義って何ですか?

 

今年3月卒業生)
昨年、学校システムの大改革があって、当時は、学校全体にものすごい反発があった。
中等教育に移行するために行ったらしく、テストが一ヶ月周期でやってくるので、生徒も忙しくなる。
ただ、これを乗り切れれば、生徒の自主性次第で、向上できる場所である。
附属中から6年間通ってきたが、高校入試の勉強が不要で、大学入試の勉強の先取りができる。
特に英語と数学はかなり貯金ができる。

 

在校生)
中学の人数が多くなったので、部活動の人数が増え、活動しやすくなった。
考査が年8回になり、とても大変である。
中等教育学校に変わるにあたって、稲毛附属中の飛翔祭の伝統「エイサー」や「三線」がなくなるのが悲しい。
学習の先取りがすごくできているので、英検、漢検等が高校修了レベルの力が付いた。
部活動や文化祭等も高校生とかとの関わりが多くなるので、一緒に高校生といろいろやれることが多い。

と回答がありました。

 

昨年の稲高・中等教育学校の倍率は?

今の稲毛国際中等教育学校の倍率は、2022年で5.3倍、2023年で5.2倍です。
ただ、稲毛附属中のときより、募集人員が倍になったので、倍率は少しだけ下がっています。
しかし、難易度は高そうです。
一方、稲高の倍率は、昨年で1.19倍
どうしても、中等教育学校への転換の過渡期なので、倍率が上がりづらいですね。
ただ、稲高自体は、いい環境に変わりはないので、倍率が下がっている時こそおススメです。
これから稲高を受けてみたいと思っている方、先ほどの現状の内部事情もご参考の上、受験してみてください。
個人的に、稲高・稲毛国際中等教育学校を応援しています。

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